野球選手のためのインナーマッスル強化!チューブトレーニングの効果的活用法
今回は、野球パフォーマンスを向上させるために欠かせない要素である「インナーマッスル」の強化法をご紹介します。その効果的なトレーニング方法として「チューブ(セラバンド)」を活用する方法をご紹介します。
ぜひ参考にして、最高のプレーを実現しましょう!
インナーマッスルの重要性
野球において、パワフルなスイングや的確な投球を行うためには、外側の筋肉(アウターマッスル)だけでなく、内側にある「インナーマッスル」も重要な役割を果たします。インナーマッスルは、関節の安定性や身体のコントロールを高め、ケガの予防にも役立ちます。
インナーマッスルを鍛えることは、野球選手にとって不可欠な要素です。
チューブトレーニングのメリット
インナーマッスルを効果的に鍛えるためにおすすめなのが「チューブトレーニング」です。チューブは、柔軟性があり、様々な動作に応じて使うことができます。そのため、インナーマッスルを効果的に刺激することができます。また、チューブトレーニングは、手軽に室内や野球場で行えるため、時間や場所に制約されずに取り組むことができます。
私はとくに「セラバンド」を愛用していますし、お客さんにも紹介しています。
色ごとに強度が異なりますが、黄色がちょうど良い具合かと思います。
チューブトレーニングには、さまざまなメリットがあります。以下では、チューブトレーニングを行うメリットとともに肩のインナーマッスルの強化法について紹介していきます。
関節の安定性が高まる
チューブトレーニングは負荷があまり高くないため(低負荷)、インナーマッスルを効果的に刺激し、強化する効果があります。インナーマッスルは、関節の安定性を高める役割があり、これは、スイングや投球時の正確さやバランスの維持に大きく影響します。
関節の安定性が高まれば、野球のパフォーマンス向上に繋がるということです。
安全
チューブトレーニングの場合、バンドの柔軟性や抵抗レベルを調整できるため、初心者やリハビリ中の方にとっては負荷を調整しやすく、関節への負担が少ないといえます。また、バンドは柔らかい素材でできているため、落下しても怪我のリスクが低くなります。
けが予防に役立つ
インナーマッスルを強化することは、関節への負担を軽減し、ケガの予防に役立ちます。特に肩や肘など、野球選手にとって負担の大きい部位のケアに効果的です。野球肩や野球ひじの選手に対して行うリハビリやトレーニングでは、最初から重たい負荷の器具は使わず、チューブトレーニングから始めるように指導しています。
柔軟性が向上する
チューブトレーニングは、脊髄の反射を通して筋肉の柔軟性を高める効果もあります。柔軟性の向上は、パフォーマンスの改善だけでなく、ケガ予防にもつながります。
さて、では実際にどのようにチューブを活用して肩のインナーマッスルを鍛えるかについてご紹介します。
チューブを使って行う肩のインナーマッスル強化
チューブ(セラバンド)を使って行う肩のインナーマッスルの強化法を4種類紹介します。動画も参考に自身で行ってみてくださいね。
外転筋(棘上筋・きょくじょうきん)
棘上筋(きょくじょうきん)は肩を横から上げる「外転」という動きを行う筋肉です。
右肩の棘上筋を鍛えたい場合・・・
- 右手の親指を上にした状態でセラバンドを握ります。
- 左足でセラバンドを踏み、
- 右ひざの後ろを通して右手で持ちます。
- その状態で肘を伸ばし、親指を天井に向けたまま、ゆっくりと右斜め上方向に引っ張ります。
内旋筋(肩甲下筋・けんこうかきん)
肩甲下筋は、肩を内側にひねる動作(内旋)を行う筋肉です。ボールを投げる瞬間は肩が内旋します。このボールリリースの瞬間の内側へのねじり動作に必要な筋肉になります。
右肩の内旋筋(肩甲下筋)を鍛える場合・・・
- チューブ(セラバンド)の片方の端を手すりなどに結び付けます。
- もう片方の端を体の外側(右側)から引っ張ってきて、右手で持ちます。
- 右ひじを90°に曲げます。
- 脇を閉め、肘の角度を90°に保ったまま、ゆっくりと内側(おへその方向)に向かって引っ張ります。
- 角度は30°外側~30°内側くらいまで、トータル約60°位を目安にします。
外旋筋(棘下筋 きょくかきん・小円筋 しょうえんきん)
棘下筋、小円筋は、肩を外側にひねる「外旋・がいせん」という動きをします。ボールリリースの後、内旋をしながら振り下ろされている腕全体にブレーキをかける役割があり、非常に負担のかかる筋肉です。
野球選手の多くが、この外旋筋の疲労による筋力低下を起こしています。私は、野球選手は必ずやっておくべきトレーニングの一つだと考えています。
右肩の外旋筋を鍛える場合・・・
- チューブ(セラバンド)の片方の端を手すりなどに結び付けます。
- もう片方の端を体の内側(左側)から引っ張ってきて、右手で持ちます。
- ひじを90°に曲げます。
- 脇を閉め、肘の角度を90°に保ったまま、ゆっくりと外側に向かって引っ張ります。
- 角度は30°外側~30°内側くらいまで、トータル約60°位を目安にします。
左肩も同時に鍛えると効率的です↓。
肘を90°に曲げたまま、脇は閉めたまま、にすることがポイントです。
以上、チューブを使って行う肩のインナーマッスルの強化法を4つ紹介しました。
いずれのトレーニングも回数は10回~30回くらいをおすすめしていますが、姿勢が崩れたり、痛みが出てくる場合は回数を減らして行うようにしてください。
これらの効果を実感するためには、定期的なトレーニングが重要です。毎日少しずつ取り組むことで、インナーマッスルの強化とパフォーマンス向上を実現できます。
最後に、チューブトレーニングに取り組む際には、正しいフォームと安全に注意しましょう。
チューブトレーニングを行うときの注意点
チューブトレーニングは効果的で便利なトレーニング方法ですが、安全性を確保するためにいくつかのポイントに気を配る必要があります。以下にチューブトレーニングの安全性について解説します。
適切なバンドの選択
チューブには、さまざまな強度や抵抗レベルのものがあります。自分の体力やトレーニングの目的に合わせて、適切なバンドを選びましょう。初めての方や怪我の回復中の方は、軽めのバンドから始めることをおすすめします。肩のインナーマッスルの強化には「黄色」が適切だと思います。
やっているうちに物足りなさを感じてくるかと思いますが、それでOKです。なぜなら、強度を上げすぎるとアウターマッスルのトレーニングがメインとなり、目的とする筋肉を鍛えづらくなってしまうためです。
以下の色の順に強度が分けられている場合が多いです。
強度が低い順
- 黄色
- 赤
- 緑
- 青
- 黒
正しいフォームの確保
チューブトレーニングでは正しいフォームを保つことが重要です。適切な姿勢や動作を意識し、体のバランスを保ちながらトレーニングを行いましょう。特に背中や腰を丸めたり、無理な力を入れたりしないように注意しましょう。
安定した場所でのトレーニング
チューブトレーニングは、バンドが引っ張られる力に対して安定した場所で行うことが重要です。広いスペースやしっかりとしたフックやアンカーを使ってトレーニングすることで、バンドが外れたり怪我をするリスクを減らすことができます。
引っ張りすぎない
チューブの抵抗を利用してトレーニングを行いますが、無理に強く引っ張ることは避けましょう。筋力や安定性を徐々に高めるために、無理な負荷をかけずに無理なくトレーニングを進めることが大切です。
無理な動作や痛みに注意
トレーニング中に無理な動作や痛みを感じた場合は、即座にトレーニングを中止しましょう。痛みや違和感が続く場合は、専門家に相談して適切な対処方法を求めることが重要です。
以上がチューブトレーニングの安全性に関するポイントでした。
チューブトレーニングでパフォーマンスアップ&けが予防!
野球選手の皆さん、ぜひチューブトレーニングを取り入れて、パフォーマンス向上とケガ予防に取り組んでみてください。
インナーマッスルの強化と柔軟性の向上は、素晴らしい野球選手への一歩となるはずです!
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